政権交代
衆議院総選挙は民主党が308議席を獲得して圧勝し、自民党は119議席と惨敗に終わった。民主党の勝ちすぎに驚いた人も多いと思われる。今回の選挙で民主党の政策が自民党の政策よりも優れていると評価されたかどうかは疑問である。多くの人が安部・福田と2代引き続いて短期間で政権を投げだした無責任さ、麻生首相の失言・選任した閣僚の失態などで自民党は駄目だと感じ、民主党に一度やらせてみよう、という気持ちが政権交代になったのではなかろうか。
政権交代を成し遂げた民主党がどんなことをしてくれるのか、と期待と不安の面持ちで見守っていると言って良いのだろう。
民主党の公約に「政治家主導の政治へ」、「脱官僚依存」が打ち出されている。今までの官僚主導政治を打破するということであるが、これが実現できるかどうか気になるところである。
いまTBSで「官僚たちの夏」というドラマが放映されている。昭和30年代の高度成長期に日本を豊かな国にしようと天下国家のために、国民のために政治家などとやりあいながら信念を貫く通産官僚が描かれている。民主党が打破しようとしている「官僚主導政治」の良い面が描かれています。この時代は、優秀な官僚による官僚主導政治によって導かれていたのですね。
しかし、日本の政治は一党独裁のように自民党が長いこと政権の座についていたことから、官僚と自民党族議員とは強く結びついて大きな権力・既得権を手に入れてしまった。特定団体が利益を得るような公共事業や補助金が増えて、無駄使いや汚職などが目に余るようになった。官僚は天下りで、一般国民には考えられないような高給での終身雇用が保証されるなど官僚政治は腐敗してしまった。税金を国民のためでなく、官僚たちが一部の利益のために勝手に使うようになってしまった。
民主党は官僚主導政治の負の部分を払拭して、公約を実現することが出来るのか。政治家が優秀な官僚を使いこなすことが出来るかどうかにかかっていると思うのだが、民主党の政治改革に期待したい。まさか、民主党の族議員が登場して官僚と結びつくということはないのか、しっかりと見守りたい。
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