定年って、いいもんだ!
                                 2004.03.01

 
「定年って、いいもんだ!」は、 加藤仁さんの本の題名である。ご存知のように加藤仁さんは2000人以上の早期退職者や定年退職者を取材して、その人たちの生き方を沢山の著書で紹介しているので、加藤仁さんの本からは定年後の生き方のヒントを得られる。

この本の、「はじめに」の項に興味深いことが書かれていたので紹介したい。

「・・・退職後、自宅の二階に上がる気力もなくなってしまったり、一通の手紙を書くのさえも面倒になったり、テレビを見るでもなく居間に臥せっていたりという、自分でも「変だ----」と思う体験をして、長時間にわたる無為の日々を過ごした人たちの話も聞いている。
では、みなさんどのようにして立ち直ったかというと、私の取材した限りでいえば、歩いたり(ウォーキング)、山登りをしたりと、ともあれ脚を動かすことによって、ふたたび気力を取り戻すという共通性があった。・・・」

更に、整形外科医の言葉として「一般化して言えば、移動運動というものは、動物として最も基本的な能力であり、これを失うことが重大な精神的な影響をもつことは不可避ということになる」ということを書いている。

そして加藤仁さんは「退職後こそ、意識して歩くよう心がけたい。そうすることによって気力が蘇り、新たな職を得た人たちも数え切れないほどいる。」と、歩くことをすすめている。

私も、身近にいる人たちの中で定年退職をしてしばらくして体調を崩した人を数人知っている。満員電車に揺られて通勤するというのは苦痛であったが、これがなくなると生活リズムが狂うだけでなく、精神的に滅入ってしまい、体を崩すということになったのかもしれないと思う。

定年退職したら、家でのんびり過ごすのでなく、意識的に外に出たり、ウォーキングをしたりして、脚を動かすことにしたいものである。とにかくウォーキングを身体に悪いと言う人はいないので、一日一万歩を目指して気力を充実させましょう。

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