私の書斎
                              2003.11.23


私は昔は自分の居場所を確保していた。ところが単身赴任の海外生活が長く続いたためいつのまにか自分の居場所がなくなってしまった。時々日本に戻ってきたときは、短期間のお客様扱いだったので個室を必要とすることもなかった。ところが2年半前に日本に戻ってきて勤務先が東京となり家族一緒の生活になると自分の居場所が欲しくなった。リビングルームにはテレビがあり、家族団らんの場となっているのでごろ寝にはいいが、一人でのんびりと落ち着く場ではない。テレビ番組の好みが女房や娘と異なるので変な口出しをすると邪魔者扱いされてしまい、リビングルームとダイニングルームの間をウロウロすることになってしまう。

昨年の春に両親が住む取手に転居したが、この時に取手の家を二世代が住めるようにリフォームをした。当初の計画では私が自由に使える書斎、いや小部屋を設計していた。3畳程度の小さな部屋を本棚で囲んでと考えていたが、いつのまにか消滅してしまった。

転居してしばらく、8畳の和室を居間兼寝室兼自分の部屋として使っていたが、この部屋が南向きで東も南もベランダに面しているので、天気の良い日は女房に占領されてしまう。洗濯物干し、後片付けに便利なのである。この部屋にはテレビがあり、映画を鑑賞できるようにスピーカーが設置してあるので、映画を見る娘に部屋を貸してくれと追い出されてしまう。ということで、私が夢見ていた自分ひとりが自由に使える部屋とはならなかった。

そこで目に付けたのが、屋根裏に作った収納部屋である。天井の高さは低いが、屋根の形状をしているので真ん中を歩けば動くのに不自由しない。1/2弱を私が占拠することにした。ここに机を持ち込みパソコン、プリンター、本棚等々を持ち込み書斎としての体裁を整えつつある。折りたたみ式の収納階段を上がり、蓋をしてしまえば密室となる。下はリビングルームであるが、テレビの音も気にならない。私の自由空間を作り出すことが出来た。定年後はここでいろいろと思索し、いきいき長生き人生の情報を発信して、脳の老化防止に役立たせることになるだろう。

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