ささやかな楽しみ
私は両親と同居していたが、昨年1月に父が亡くなり母一人となってしまった。母は父が生きているときは、父の世話は自分がすると頑張って二人だけの生活を大事にしていた。父が亡くなると、気力が衰えてきたのか、身体が衰えてきた。最近は歩くことが苦痛になり、買い物に出かけることがめっきり減ってしまった。家の中では、人の世話を受けずに自分で出来ることは自分でしているが、家に一人だけでいることはとても不安になるという。
私は、定年退職したら夫婦二人で国内旅行や海外旅行をしたいと考えていた。だが、残念ながらその夢は実現出来ずにいる。母が元気でいる間は、私か妻のどちらかが出来るだけ家にいるようにしているので、二人で旅行することは控えている。
今は、月に1〜2回市原の古い小さな家の庭の片付けや家の手直しに市原へ夫婦で出かけるのを楽しみにしている。この時は、夫婦二人で話をしながら、庭いじりをして、家の雨漏りを直して、弁当を食べて、といったことを楽しんでいる。小さな家であるが、冬でも家の中に陽が射し込み、ストーブがなくても、ぽかぽかしており気持ちがなごむ。些細なことであるが、これが夫婦円満に役立っている。
夫婦二人の旅行は70歳になってからになるかもしれない。70歳を過ぎると自由に旅行が出来るのは5〜10年ぐらいかもしれないが、それまで健康で体力を維持したいものである。
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