靴磨きのおばあさんから学ぶ
                               2003.12.29


今年も残り少なくなりました。今年は何をしただろうかと振り返ると、いろいろと手を広げすぎたかなと感じる一年だった。あれもこれもと手を出して自分に合うものは何かと模索していたわけだが、 時間の浪費に終わったものもいくつかあった。しかし、どうにか的が絞られてきて、何をしたいのか感触を得ることが出来たとも言える。

自分のためには勿論のこと、人のため、社会のために役立つことを生涯現役でやり続けることが出来たらいいなぁと思っている。生涯現役といえば、90歳で靴磨きを続けているおばあさんを知っていますか。新橋駅の近くで50年以上靴磨きをしている松本よしさんというおばあさんです。「仕事が好きだから、100歳までやる」と頑張って おります。

このおばあさんの言葉が素晴らしい。「働くってことは端(はた)を楽(らく)させること。周囲を喜ばせることで、福が返ってきて健康でいられるのよ」

こういう哲学を持って働いているから常連客も沢山いる。靴磨きの代金は1回400円だが、おばあちゃんから「元気をもらえる」といって1000円払っておつりをもらわない 人が多いという。靴磨きをしながら、自分の家を持ったし、ヨーロッパ、アメリカ、アジア等あちこち海外旅行もした。自分の墓も用意している。 元気なおばあさんである。

こういう話を聞くと、余生を楽しむと言ってのんびりとした生活に入るのではなく、人の役に立ちながら生涯現役で何かをしたいと思う。そのためには、いきいきと 健康でいなければならない。元会社人間にとって、のんびりとすることはボケが早く来るように誘っているようなものだ。一生涯活動し続けるのが 長生きをするのに大事なのだろう。会社を社会に置き換えて、地域社会の中で夢中になれることを見つけ出して、生涯現役を貫きたいものである。

私も90歳のおばあさんの生き方に元気づけられた。

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