きっかけ
                                2007.05.21

 長い人生にはいろいろな出会いやきっかけがある。ちょっとしたことがきっかけで、その後の生活や生き方が変わることがある。定年後の生活もちょっとしたことがきっかけで、新しい生き方が生まれる。

 私の会社人生は仕事にどっぷりと浸かった生活であった。趣味らしいものは何も持っていなかったが、仕事をしていれば楽しく、私の趣味は仕事だと言っていた。定年を意識するようになった時に、定年後は仕事から完全に離れて、死ぬまで生活をすることになる土地で、地域に役立つことをしようと考えていた。

 仕事から離れると、私の趣味はこれですと言えるものを持っていないと味気ない生活になるのだろうかとばくせんとした不安を抱いていた。そんな折、取手市の広報を見ていたら、「ビデオ編集講座」参加者募集という記事に目が留まった。昔、子供が小さいころ8ミリを撮影したことを思い出し、ビデオを撮影して私の好きなパソコンで編集したら楽しいかもしれないと興味を持った。講座に参加したが、ビデオカメラを持っていなかったので、撮影/編集をする機会もなく、そのまま忘れていた。ところが、定年を4ヵ月後に控えた1月に講座の先生であったM氏からビデオクラブを結成するので仲間に入りませんかとのお誘いがあった。仲間作りに役立つだろうと軽い気持ちでビデオクラブ「常総映像」のメンバーとなった。

 最初は毎月一度の定例会に参加して会員の皆さんの作品の上映を鑑賞するだけであったが、そのうちに自分でも撮影をしようとデジタルビデオカメラや編集ソフトを購入し、作品作りをするようになった。M氏の指導が良かったことと、撮影・編集作業が私の性格とマッチしたようで、ビデオ作品づくりが私の楽しみとなった。飽きることなく3年を過ぎても常総映像の仲間とのお付き合いが出来ている。今では、毎月一度の定例会に参加するのが楽しみであり、どうやら初心者の域も脱して、ビデオ作品を作るのが面白くなってきている。これから先どうなるかわからないが、私はこれからずっと長くビデオ生活を楽しむことになると思っている。5年・10年と経てば私のビデオの世界はもっともっと広がると思うとこれも楽しみである。

 ビデオ編集講座に参加して、M氏との触れ合いがきっかけでが定年後の生活に一つの彩をもたらすことになったわけである。きっかけはどこにあるかわからないが、きっかけをつくるためには、じっとしているだけでなく、行動することが大事である。ちょっとしたきっかけや出会いが毎日の生活を楽しいものにしてくれるのである。

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