先輩の死
23日に先輩の方が亡くなったとの連絡が入った。私よりも10歳年上の方である。先輩といっても学生時代の先輩でもなく、会社時代の先輩でもない。定年退職をしてからのボランティア活動で知り合ったボランティアの先輩で、2年弱のお付き合いである。
この方は、定年退職をした後ボランティア活動をしていたが、あまり表面に出ることなく皆の役に立つことをしたいと黙々と裏方の仕事をしていたようである。私の仕事にも協力していただいたことがあった。昨年の夏、体調がおかしいとボランティア活動から身を引いたが、この時からがんとの闘病生活が始まった。
今年3月頃に、もう治療するする手立ては無くなったという事で、病院から自宅に戻ってきた。その後は、家に引きこもることはせずに、ボランティア活動の仲間との交流を続けていた。生きている限りは、やれることはやるという気持ちでいたようで、街づくりの提言もしていた、とのことであった。
亡くなる1ヶ月前に、お会いして一緒に食事をしたが、この時も暗い様子を少しも見せず、ビールで乾杯して明るく談笑していた。「もう治療の手立てはないのです」と淡々と話し、命ある限り皆さんとお付き合いを続けたいと言い、前向きに生きていた姿が印象的でした。
奥様の話によると、「定年退職後はボランティア活動により生き生きとした生活を送り、第二の人生を輝かしいものにしていた」ということで、充実した気持ちでこの世を去ったものと思われます。
命ある限り人の役に立ちたい、という気持ちを持ち続けた故人の冥福をお祈りします。
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